昨日は雑司ヶ谷エルチョクロにて、アコーディオン奏者の藤野由佳さんと初ライブ。感じたことをまとめてみました。
雰囲気のある店構え。
コロナ禍、配信も多数試みてきたエルチョクロですが、今ではもうオンラインライブはしていないそうです。私もそう決断された気持ちは痛いほどわかります。
仕事が増えたわけではないのです
「最近仕事が増えてきてよかったね」そう言われることが多いのですが、それは違います。コンサートは一年前、ライブは半年前位から企画が始まり、何ヶ月もかげて準備をします。だから、今日のライブはもう、何ヶ月も前から決まっているのです。「増えてきた」のではなく、どうなるかわからない時期に、「ライブをやろう」という決意をしたライブハウスと演奏者の「選択」が今、ここにあるのです。
もちろん、開催できなかった時のリスク込みです。それには全く保証がありません。
開場前の店内の様子
本来雰囲気の良い店内に物々しくビニールのカーテンやプラスチックの仕切りが配置されています。
テーブルも小さく作り直したそうです。物々しい中にも店主・修作さんのこだわりが感じられてなんだか嬉しいです。
そんな中でも、音楽を奏で始めると店が息を吹き返すような気がしました。
雑司ヶ谷は素敵な場所です
すぐ隣の大鳥神社。
境内にはこんな可愛いお弁当屋さんが! 軽板の内部を改造してお店にしてます。車繋がりで話が盛り上がった!お弁当も身体に優しく、そして美味しかったです。
本番前、楽屋で盛り上がる手風琴姉妹。
由佳さんとは初めての共演ですが、何やら魂の奥底で通じ合っている感が半端ないです。お弁当をいただきながら、結構ディープな話題をガンガン話してしまいます。
こういう時間が、音楽には大事だったりします。
いざ本番!
一部は私の写真のスライドショーとバンドネオンソロ。30分、MCなしのガチソロでしたが、不思議と楽しく、リラックスして演奏しました。なんだろう、この感じ。今までにない、力の入らない、でもめちゃくちゃ集中した演奏になりました。
そして由佳さんのソロ。良いです。鳥肌が立ちます。ドスが効いているのに泣かされる。優しく囁かれたりもします。その世界観に、ゾクゾクします。
そして、デュオコーナー。音を出し始めた瞬間から、嗚呼、これだよな。と。ひたすら弾く。由佳さんの音に乗って。心を合わせて。時に裏切って、また戻って。フッと息を飲み絞り出したフレーズが全く同じだった時もありました。なんだこれは!なんなんだ!
これが相思相愛というものなのでしょうか。
音楽とそのリアリティー
楽屋でお話ししたと言ってもわずかな時間です。そう、その続きを、その後の話を私たちはステージ上でしていたのだと思います。
私たちは自分で曲を作り、それを演奏することを選んでいます。自分の言葉で、言いたいことを言う手段が、音楽なのです。
私が由佳さんの音楽に惹かれるのは、その、リアリティー。ちゃんと自分のことを話している。嘘偽りない自分自身を。そして私も、そうありたいと思うのです。
終演後がまたすごかった
私はあまり、打ち上げで長い時間居残ることは最近ありません。なぜなら、演奏で全てを言い切っているから。そして、気力体力を使い果たして疲れているから、早く帰って1人になりたい。
でもこの日は全く疲れていませんでした。不思議です。楽しくてたまらなかった。
そして、、、、店主・修作さんを交えてまたディープな世界へ。いろんなお話をして、修作さんの弾き語りを聴いて、酔っ払って(私だけ)、心地よく帰りました。修作さん、素敵な唄、ありがとうね!
良い時間だったなあ。
すべては今、自分が何を選ぶかにかかっている
今日聴きに来ることを決めてきてくれたお客さんたち。
コロナ禍でも感染防止対策をして、ライブをすると決めた会場。
そして、何があっても音楽を続けてきた私と由佳さん。
世界は何かを決めてそれを実行している一人一人でできているんだなあ。
うん。音楽を選んで、本当によかった。
心に残る、ライブでした。