神奈川でコンサート企画をされているヒラルディージョ事務局・大森勇治さんの呼びかけで始まった年一回の被災地訪問ツアー。今年は生徒が2人参加してくれて楽しい夏の旅でもあった。2泊3日のツアーの様子をまとめてアップします。
7/12(土)東京出発〜開成山大神宮参拝〜川俣町訪問〜小さな森の和美術館へ
今回もKAZANE号での車旅。男子2人を乗せて出発です!

途中SAに立ち寄ったり、車中で今後の仕事の話をしたり。8時出発でのんびり13時に開成山大神宮へ。



宮司の宮本さんは多忙につきお会いできず残念!。奥様のみゆきちゃんと久々の再会!嬉しい!!積もる話やこれからのコンサート企画などを色々お話しし、大神宮へ参拝。



今回の旅は、ボランティア演奏が目的だけれど、「福島の大好きな人たちに会いに行く」という目的もある。郡山から川俣町へ。川俣では毎年「川俣コスキンフェスティバル」という日本最大のフォルクローレ音楽祭が開催される。再来年には50周年を迎える素晴らしいフェス。長年毎年伺っているけれど、今年は九州ツアーと重なってしまい参加できない。どうしても川俣のみんなに会いたくて、、、、みんな、忙しい中集まってくれて、本当にありがとう!

新しくできた素敵な薬膳カフェ!手前から、コスキン実行委員長・齋藤寛幸さん、川俣町役場・大内剛くん、そしてコスキン実行委員で仲良しの村上優子ちゃん。素晴らしい福島の桃をいただいた。
みんなに教えてもらった温泉へ。思っていたより秘境!!!



いやー!いい湯だった!!!
今夜は民泊を始めた「小さな森の和美術館」で宿泊。ここは、アートと自然が人を繋ぐ、私たちの聖地。なんと、この日が記念すべき民泊初日!アートに囲まれたお部屋でゆっくりできる。
館長のオードリーこと大島和子さんがもてなしてくれた。ああ、ずっと話していたい!しかし明日も早いしね!大人しく就寝。長田良夫さんの作品に見守られながら爆睡。




7/13(日)郡山から富岡町へ移動〜富岡ワイナリー〜音カフェ721ライブ
美術館の朝。








オードリーの朝ごはん、最高!畑で採れたての野菜たちを縁側でいただく。幸せ。。。



名残惜しい。話は尽きない。後ろ髪を引かれながら富岡へ。オードリー、また来るね!








富岡では町議会議員の辺見珠美さん(たまちゃん)が待っていてくれた。数年前、川内村へ演奏に行った時に知り合った彼女は東京の大学で放射線関係の勉強をしていたけれど、震災のボランティアで福島を訪れ他のをきっかけに移住し、今は街の復興に尽力している。めちゃくちゃパワフルでかわいい女性。
まずは去年オープンした「富岡ワイナリー」へ。14年前、目の前の海から21メートルの津波がこの街を襲った。この地に葡萄を植え、防風林を植樹し、このワイナリーを立ち上げた。当時の写真を見ると、胸に込み上げるものがあった。南仏で見慣れている葡萄畑。ここのブドウの木のまだ細い幹を見ていると「頑張れ!頑張れ!」という気持ちになる。







ノンアル生活中なので、葡萄ジュースをいただいた。濃密で甘くて、本当に美味しい!ランチもおしゃれで地元素材を活かした素敵なお料理ばかり。大満足!






その後、たまちゃんの車で富岡町を案内してもらった。新しい街。人気が全然感じられない。立ち入り禁止地域のバリケード。しかし最近は移住者も少しずつ増えている。その反面、スーパーで働く人手が足りていないので、いわきあたりからわざわざ富岡町まで働きに来ているというのが現状らしい。
人それぞれ事情があるから、一度他の地域に避難してしまい、そこで生活の基盤ができてしまうともう、帰ってくることが難しくなってしまう。
そんな話を聞きながら、なんとも言えない切ない気持ちになった。
そして、ライブ会場「音カフェ721」へ。

素敵な一軒家だが、この地に住めなくなった方から購入した住宅だという。そういう家がそこここにある。オーナー・山本さん夫妻は広島から移住し、復興に尽力されている。山本さんは「勢いです」とおっしゃっていたけれど、すごい決意が必要だったんじゃないかと思う。
まだ、住民が7分の1しか戻っていないというこの町でのライブ。山本さんご夫婦に聞いていただければ良い。という気持ちでいたけれど、たくさんの方にご来場いただいた。3時間かけてきてくれた友達、家族できてくれた方、カフェで開催している音楽サークルに参加している方々など、温かい雰囲気で楽しいライブになった。






ライブの後、カフェで美味しいお刺身や焼き魚をご馳走になった。いろいろな話ができて、考えさせられた時間だった。
その後、たまちゃんが海に面した岬の温泉に連れて行ってくれた。とっても気持ちよかった。お風呂に浸かりながらいろんな話をした。ありがとう。
近所のホテルに戻って爆睡。このホテルにも除染などの作業で滞在している方々がたくさんいらっしゃった。ゴミ箱に捨てられている巨大なウィスキーのボトルに、リアルを見た気がした。
7/14(月)富岡からいわきへ移動〜勿来酒井団地集会所ライブ〜東京へ
天候不順の中、いわきへ移動。この日はもう1人、生徒が参加してくれることになっていて彼女をピックアップし、勿来酒井団地へ向かう。こちらも、川内村でのつながりから紹介していただいた場所。数年前知り合った方々が、この集会所でいろいろな活動をされている。
酒井団地にはもともと居住していた住人の方々と、避難してきた方々が混在している。震災で尋常ではない経験をされて住まいを転々としてきた方々。そして受け入れている地域の方々の交流の場として、集会所が生まれた。
地域のなかに線を引くことなく、自分たちのできることは自分たちで行う。そして交流し合う。そこに新しいコミュニティが生まれ、「お互い様」の精神が生まれる。震災と原発事故によって立ち現れた「コミュニティの断絶」という課題を、こうして現場の人たちが乗り越えようという姿。(HPより)
「どんな雰囲気なのだろう」と思っていたけれど、皆さん本当に明るい。そして、心から音楽を楽しんでくれた。2人の生徒たちのまだ拙いけれど一生懸命演奏する姿を純粋に笑顔で応援してくれた。私も心を込めて、演奏した。












photo by Yuji Omori
実は、皆さんの前に立ったとき、どうしても演奏できなくなった曲もあった。コンサート前は、皆さんの状況を考えたりお気持ちに沿った選曲をと考えたけど、実際皆さんの前に立った時、「ただ楽しんでもらおう。」と、素直に思った。若い頃を思い返して涙してくれた方もあった。生徒たちからバンドネオンの説明を興味深く聞いてくれた方もいた。このひと時を、みんなが楽しく過ごして交流すること。憶測や同情などいらない。そんなこと通用しないくらいの経験をされ、それを乗り越えてきた方々なのだ。私たちが皆さんの胸を借りて演奏させていただいている。そういう気持ちになった。
素晴らしい時間を過ごして、帰途についた。隣駅まで移動して美味しいお蕎麦をいただく。。ほっとひと息。


台風が心配だったけれど、ぎりぎり天候が崩れる前に帰宅。男子2名に4階まで荷物を運んでもらい、いただいたお土産を山分けする。
2泊3日とは思えないほどの濃密なツアーだった。
この機会を作ってくれた大森さん、参加してくれた生徒の西澤雄樹くん、吉井千歌子さんに心から感謝。
そして、わたしたちを福島で温かく迎えてくださった皆さんに、ありがとう。
また、みんなに会いに、行くね!
福島の桃。最高です!


