友人のお父さんで、「飛行機が好きすぎて乗れない」ひとがいる。
音を聞いただけで飛行機の種類がわかるくらい好きなのに、一度も乗ったことがないそうだ。
なぜなら「好きすぎて」実際に乗って幻滅したくないそうだ。
なんか、わかる。
好きすぎる音楽は、なかなか聴けない。
BGMにすることなんてできないし、聴きだしたらいつまででも繰り返し聴いてしまう。
3秒で泣ける自信がある。
そんなふうになってしまうから、なかなか聴くことができない。
モノクロ写真が好きだ。
でも、何ヶ月も撮っていなかった。
なぜならやり始めると何を観ても構図を考えてしまうし、楽しくてやめられなくなるからだ。
他のことができない。
だから意識して、避けていた。
「やらなくてはいけないこと」が山積みだからだ。
2、3日前からふと、この理性が崩壊した。
好きな音楽を浴びるように聴き、ため息をつき涙を流し、ずぶずぶに浸っている。
カメラを充電し、あらゆるものにレンズを向けてあーでもない、こーでもないと悩んでいる。
楽しい。
結局、好きなモノがある人生は素晴らしいのだ。
「やらなくてはいけないこと」は、その合間にやればいい。
意外に責任感とか強いので、自分を押さえがちだ。
でも、崩壊した時が凄まじいので、ほどほどに。
と思いつつ、なかなかそうともいかないのが、面白い。

