音楽は単なる娯楽ではない。
その神性、未来へとつなぐ旅、友情、そしてその人の人生を映す鏡。
80歳を越え、車椅子でしか移動できないミルトン。
巨大なステージでは中央に置かれた椅子に座る。
かつての歌声も、今は出せない。
しかしその声は慈愛に満ち、神羅万象を感じさせる。
もはや座っているその存在感だけで「音楽」そのものだ。
そして、彼を崇拝する才能ある若いミュージシャンが次々と彼の周りで歌い、演奏する。
それを見つめる眼差し。
ブラジルでは人種差別のために困難な人生を歩んだ。
黒人であるミルトンが成し遂げた業績は偉大だ。
何より、国境を越えてこの最後のツアーに駆けつけたアーティストの顔ぶれが凄すぎる。
カエターノ・ヴェローゾ、クインシー・ジョーンズ、スパイク・リー!
そして、全編を通して語るパット・メセニー。
もはや、カオス。
ジャンルとか、人種とか、差別とか飛び越えて宇宙と繋がっている。
昔、ミルトン・ナシメントの音楽をよく聞いていた時期がある。
でも今聴くと全く違う。
ここ数ヶ月、音楽を聴けなかった。
今日は朝から大音量で聴いた。
すごく気持ちよかった。
何か、流れが変わった気がする。
もっと弾きたい。
演奏したい。
心を開いて、感じるままに。
そう思えた朝。

