「ボサノヴァ名盤誕生秘話」などというチープな邦題がつけられているこの映画、まじ必見です!!!
昔から大好きだったエリス・レジーナと多分超変人のアントニオ・カルロス・ジョビン。
主にスタジオでの録音風景と当時のバンドメンバーの語りで構成されるドキュメンタリー。
「音楽を創造する」とはこう言うことだと、心打たれた。
バンマスの言うことにいかに従い、空気を読み、うまく立ち回るのが評価される日本とは違い、お互いの主張をぶつけ合い、崩壊寸伝まで行ったあとわかり合い、心から創作を楽しみ、愛おしむ。
演奏中のエリスとトムの表情が本当に美しい。
例えばフランスではリハーサルに丸一日使い、二日三日と時間を費やす。
お互いの意見を言い合い、時に喧嘩腰になり、でもみんなで創り上げていく喜びは何者にも変え難い。
長い時間を一緒に過ごすことで、お互いを理解し合い、上っ面ではない音楽が生まれる。
直前の数時間で音を合わせるだけの時間を、リハーサルとは呼べないといつも感じる。
エリス・レジーナは36歳の若さで薬のオーバードーズとアルコール中毒で急逝している。
あの表現の豊かさ、激しさ、深さはその振り幅ゆえなのだろう。
変人でミニマリストで完璧主義者のジョビン、大好きです。
2人とも、めちゃくちゃキュート!
あの録音現場を思い出しながら、もう一度アルバム「エリス&トム」を聴き返してみよう。
ボサノヴァを「カフェで流れる癒しの音楽」なんて思ってる人に、ぜひ観て欲しい映画。
とにかく、すごく、よかった。

