最盛期は10人を超えたバンドネオンアンサンブル・蛇腹隊。
コロナ禍を経て、現在常時活動に参加しているのは、西やんこと西澤雄樹くんただ1人。
2011年から欠かさず出演していた福島県で開催される川俣コスキンフェスティバル。
去年は出演を断念した。
震災の時、余震に怯えながらも「生きているなら今やりたいことを精一杯やりたい」という有志が集まってスタジオで練習を続けた。
私は、その感動を忘れられない。
しかしもう、その時のメンバーは1人もいない。
どんな楽器でも難しい。
でも、バンドネオンの理不尽さは「悪魔の作った楽器」と呼ばれるに値する。
だから、「趣味で音楽を楽しみたい」と軽い気持ちで始めると、最初の段階で挫折してしまう人が多い。
蛇腹隊は当初、初心者も、経験者も入り混じってみんなで経験を分かち合っていくグループ、として発足させた。
しかし、あまりにも入れ替わりが多く、毎回練習できるメンバーが変わってしまうと結果、グループとしてのクオリティが失われ、真面目に取り組んでいる人ほど不満を感じてしまうという状況になった。
何をするにも、そんなに簡単に上達などしない。
楽しいって、何ですか?
みんなでわちゃわちゃ集まることでも、発表会のあと呑んで騒ぐことでもなく、
苦しんで練習して、
難しい曲が弾けるようになり、
アンサンブルで心を通わせ、
その経験を共有する仲間がいるってことじゃないのか。
「ひとりだけでも「蛇腹隊」で出演します」
西やんの言葉は、せんせえの心に刺さったよ。
今回のコスキンフェスには、アンサンブルは初めてのミナちゃん、そして愛媛からはるばる来てくれる美織ちゃんの3人で参加します。
昨日の練習では、まだまだ、音を出すのがやっとの状態。
でも必ず、10月までにすごい成長をしてくれると信じてる。
明日は美織ちゃんとオンラインレッスン。
障害が大きいほど、きっと得ることはたくさんあると思う。
頑張れ!蛇腹隊!応援してる!!!