“Music Caravan Project〜旅する音楽祭〜”は、私、小川紀美代個人と、「人と人とをつなぐ音楽を届けたい」という趣旨に賛同する全国の実行委員で運営しています。
日本では個人での助成金申請が通るのは3割と言われており、非常に厳しい中、現在クラウドファンディングは150万円達成、8月10日まで引き続きのご支援を募っています。みんな、ありがとう!あと5日、よろしくお願いします!
次の課題は、どうやってこのプロジェクトを広く知ってもらうか。
ある日、実行委員の一人、群馬県上野村在住の上原美穂ちゃんから連絡がありました。
「ピーター・バラカンさんにラジオ局経由でメールをしたらお返事をいただきました」
普段、物静かな彼女の行動力に感動しながらも、私からもお手紙を書き、Mezcal Jazz Unitとのフランス録音の音源をお送りしました。もう、ドキドキが止まりません。なぜなら私は、長年のピーター・バラカンファンだからです!!!
かなりファンキーな家庭で育った、多感な中高生時代。世の中や大人を信じられず、声も上げられなかった時、ラジオから流れてくる淡々とした、でも自分の意見をはっきり伝える声。自分の好きな音楽を厳選して流しているに違いないプログラム。「ピーター・バラカン」が何者か全然知らなかったけれど、「こんなにかっこいい大人もいるんだ」といつしか番組を追いかけるようになりました。
今でもテレビのない我が家では、ラジオがメインのメディアです笑。
先日、録音仕事の際に小原浩靖監督の映画、「日本人の忘れもの」のトークゲストにピーターさんがいらっしゃるので直接話してみたら、とのお話が。
なんというタイミング!信じられない!手に汗握りながら、お渡しする資料を作成しました。
そして上映会場のポレポレ東中野へ。指定された席に着こうとすると、その列の端にピーターさんが!!!緊張しながらも声をかけると、とっても気さくで自然体な方で当たり前だけどラジオと同じ声!!ああああ、ファン丸出しです笑。
「日本人の忘れもの」素晴らしい映画です。映画の感想や私の意見はこちらから。
上映終了後、隣のカフェへ。ポレポレ座は人形師・山本由也さんの公演で毎年演奏させていただいていた懐かしい場所です。
ご挨拶を少しだけ。と思っていましたが、監督も含めなんと1時間半もお話ししてしまいました。音楽の話、映画の話。入管の話笑から、色々と。日本では誰に言っても全然通じない大好きなGotan Projectのこと、敬愛する稲垣えみこさんのこと、環境問題などなど。話は尽きなくて、本当に良い時間でした。
最後にラジオ告知の件を打診。快諾いただいて感激でした。ただ、色々なリスクを考えて興行ビザが正式に発行されたことを確認してからということに!入管、待ってろよ!
9月、PBMFF(ピーターバラカンミュージックフィルム)という音楽映画祭を企画されているとのこと。面白そう!これは絶対、観に行こう!!!
2018年に私たちが日本語字幕版を制作した、アニバル・トロイロのドキュメンタリー映画についてもお話ししました。
山村に住む実行委員の一人が勇気を出して発信したことをきっかけに、色々なことが動き出しました。
何より、私自身がピーターさんを始め、自分の仕事に誇りを持って邁進している先輩方にたくさんのエネルギーをいただきました。
想いを伝えるには、まず動かねば。
直接会う。それが一番大事。
バンドネオンをやっていて、本当によかった。こっそりラジオで聴いてる、憧れの人に会える日が来るんだよ、と子供の頃の自分に、言ってあげたい。