「ノスタルジックな世界」
朗読・MIHOEさん
ピアノ:小太刀のばらさん
MIHOEさんは、以前から私のYutubeをフォローしてくださっていて、乳がん告知を機に交流を深めた方。
ご自身も今まさに闘病されていて、雪の降るこの寒い日、体調を崩されかけていた。
昨日は私自身も仕事が詰まっていて忙しかったし、雨の中楽器を抱えていくリスクもあったけれど、どうしても、行きたい。行かなくては。MIHOEさんに会いたい。との想いで伺った。
ライブ前は、もう、1人で歩けないほどの彼女を旦那さまが支えていらした。
咳き込んでもいて、大丈夫?と心配になったけれど、朗読が始まってからの彼女はすごかった。

生きる力を取り戻すが如く、MIHOEさんの世界を表現されている姿に、胸が熱くなった。

雨の音。
のばらさんの異世界に連れていかれそうな、でも優しいピアノの音。
そしてMIHOEさんの生命力溢れる声。
二部でお時間をいただき、バンドネオンソロを2曲、弾かせて頂いた。

ヴィオロンはだいぶ前、演劇公演で演奏したこともあり、この空間には思い出もたくさんある。
弾いていて不思議な感覚になっていった。
その後、MIHOEさんのオリジナルの詩の朗読とのばらさんとのセッション。

何も取り決めずの即興で。
自然に寄り添ってくれるのばらさんのピアノと、MIHOEさんのエネルギーが心地よい。
実はジャズピアノを勉強していた頃、のばらさんの譜面をよく参考にしていた。
シンプルなのに音の積み方がとても丁寧で美しく、密かに憧れていたピアニスト。
こんな形で共演できるなんて。。。
飛び入りを温かく迎えてくれたお二人、そして周囲の皆さんにも感謝です。



なんと写真を撮影してくださった金沢さんは、もう20年くらい前、吉祥寺曼荼羅2での斉藤ネコカルテットとの共演ライブに来てくれて、私のことを覚えていてくださっていた。
思えばバンドネオンを始めた頃は吉祥寺に住んでいて、さまざまな出会いや中央線カルチャーの洗礼を受けた。
走馬灯のようにそんなことが思い出され(主に泥酔していたことかな苦笑)今、ここにいることが奇跡のように感じられた。
今月下旬に放射線治療の結果確認としてレントゲン撮影、そして少し影のある肺のチェックのためにCTを撮る。
これからも長期にわたって定期的にチェックを受けるけれど、今回の乳がん切除治療はここで一区切りとなる。
復帰後、いきなりのCD録音や海外ツアーを無謀だと心配されたりもしたけれど、こういうことが生きていく「道標」となるのだ。
MIHOEさんが3ヶ月に一度のこのライブ「ノスタルジックな世界」を目指して生きているように。
明日、何が起こるのか誰にもわからない。
だから、精一杯「踊らなソンソン」の精神で毎日過ごしていきたい。
そしてできるなら、前のめりで倒れ込んでこの人生を終わらせたい。
いい夜だったな。
そして、ヴィオロンのマスター、時間が止まったように全然変わらない。。。むしろ若返っているような笑。
ブランデー入りコーヒー、美味しかったです。
