2/23-3/2 ベトナムツアーまとめ

コンサート・ツアー情報

怒涛のツアーで現地でブログ更新の時間が全く取れなかったので、まとめて記します。

2/23 深夜の羽田出発

出発直前までフランスチームのマネージャー・エリザと打ち合わせが続き、やっと荷造りをして出発。

2/24 ホーチミン着

ベトナムの主催者・パトリックと待ち合わせをするもなかなか見つからず。無事みんなで滞在先に入るがトラブル発生、ホテルを取り直して大移動。タイ、カンボジアと旅をしてきたみんなと合流。これからのスケジュールを打ち合わせ。

2/25 リハーサル、プレス取材

午前中はMezcal Jazz Unitとリハ。日本ツアー以来のセッションに思わず涙。

ランチの後プレスの取材。フランス語、ベトナム語が飛び交う中、英語でなんとか伝えてフランス語→ベトナム語に通訳してもらう。言葉よりも一曲弾いたバンドネオンソロで心が通じ合った。

午後からベトナムミュージシャンとボーカルリハ。みんな素晴らしい!ボーカル譜がなかなか届かず直前のキーチェンジもあり出発直前までかかって練習した。みんなのおかげでバッチリ!

2/26 IDECAF(在ベトナムフランス協会)コンサート

とにかくホテルの朝食が美味しい!ディナーバイキングなみのご馳走!みたこともないフルーツやベトナム独特の食材や味付けだが全部美味しかった!!

そしてベトナムタイム、なのか。。。集合時間などのタイムスケジュールが全く確定しない日が続く。通常日本だとサウンドチェック、リハ、本番、と続くが、朝サウンドチェック、一旦ホテルに戻りまた出直して夜コンサートと出たり入ったり。その度にタクシー移動するがなかなか見つからない、間違える、などトラブル続き。

コンサートの内容も詳しくは知らされておらず、当日ダンサーと顔合わせ。

とにかく、Tango Nightということで、自分がスペシャルゲストだということになんとなく気づき始める。。

プログラムはMJUと私の曲中心に、私のソロを挟んでベトナムタンゴ歌物2曲、Manuの名曲”Banah Waltz”,MJUとピアソラ作品、ダンサーと共演という盛りだくさんの内容。

手術後初めてのコンサート。フランス、ベトナム、アルゼンチン、日本の共演に感動。

2/27 Jazz’n art clubライブ

朝から最終日のイベントで着用するアオザイを試着しに。ハンドメイドの白いアオザイ、超素敵!サイズもぴったり。日本出発の日に「着物持参してほしい」「白シャツ」などオーダーされるも間に合わず現地調達。日本人は全員着物持ってないし、自分で着れない笑。

その後サウンドチェック、連日の疲れで午後から昼寝する。とにかく時間を指定されてもコロコロと変わるので落ち着かない。

夜はホーチミンでは有名なジャズクラブでの演奏。こちらのオーナー・Tranはベトナムを代表するサックス奏者。脳損傷のため、歩けない、話せない、演奏できない、そして植物状態を乗り越えてのカムバックを果たしたミュージシャン。自分の今の状況に重ねて考える。すごいパワーを持っている、それでいてチャーミングな笑顔。クラブのアナログ機材に萌え萌え。

一部は私とMJU、二部はTranとMJU。途中で呼び出されてフリージャズセッションに参加!

なんと日本人の方が4名4名聴きにきてくれて感激。いろんな話もできて嬉しかった。とにかく、日本語に飢えている!!!!!

2/28 市場でおみやげと屋台飯、GALAイベント

近くの市場にみんなで。そういえばおみやげも何も買っていないし、そもそも外を1人で歩いていない。やっと地元の雰囲気を味わえた。日本で制作中のCDに協力してくれているエンジニアや関係者にベトナムコーヒーやナッツなどを購入。量が多いね。。

一度ホテルに戻ってすぐにサウンドチェックにホテルへ。譜面をジャズクラブに忘れて焦る。

ホーチミンの富裕層、文化人、芸能人、アーティストが集うイベント。みんなめちゃくちゃキラキラしている!先日手に入れたアオザイを着るが、足元はブーツ。。。

ステージはMJUと2曲、ベトナムミュージシャンと2曲。素晴らしいフレンチのコースをいただいているが、前触れもなくいきなり呼び出されるので落ち着かない。

演奏後、持ち込んだ長田良夫氏の絵画とCDをオークションにかける。素敵なマダムがなんと1500ドルでご購入!この金額はすべてストリートチルドレンや失業者の支援をしているプシエールデヴィの資金となる。

とってもキュートなおばあちゃんと素敵なご家族に囲まれて盛り上がる。この方々はホーチミンでは有名な文化人ファミリーで、映画監督やアーティストらしい。他にも芸能人や著名人がたくさんだったらしいが、知らない方が素直に盛り上がれてよかったと思った。

在ベトナムアルゼンチン大使も招待されていたりして、フランス、ベトナム、アルゼンチン、日本が音楽でつながった素晴らしいイベントだった。

3/1 帰国

午前中はみんなでアオザイ工房へ。MJUのみんなにも工房からプレゼント。みんな、似合うね!

その後みんなでランチへ。

先日共演したダンサーのチュンからコーヒーのお誘い。ハノイの素敵な布をいただいて感激!近所のコーヒーショップで思わぬ深い女子トークになり、意気投合。また会いたいな。

18:30にチェックアウト、19:00出発のはずがバタバタとベトナムタイムでお世話になったパトリックにご挨拶。エリザ、マニュ、クリスが空港まで一緒にタクシーで来てくれた。タクシーの中でいろんなことを話す。どこの国も、ミュージシャンが話すことは大体一緒だ。音楽、生活のバランス。自分の求めるものと求めらられるもののギャップ。華やかに見えて強い意志と精神力が必要な世界。こんな話を拙い英語でもできることがとても幸せに感じる。国や文化は違えど、みんな同じ、人間なのだ。

とはいえ、フランス語、ベトナム語とほぼわからない言語の中に身を置いての1週間。連日のコンサート、ゲストの大役、日本との時間の感覚の違いなどなどかなりハードな日々でもあった。その分、喜びや発見も大きく、充実したツアーになった。体調も良好、病院のお世話にもならず。それが一番よかった。実はいつ病院に行ってもいいように、自分の受けたがん治療や病状を全て英語表記にしたものを持ち歩いていたり、現地に医師の友人がいる日本人の友人が24時間連絡OK!でスタンバってくれてもいた。

全く国際的な環境で育ってもいない自分が、「バンドネオン」を演奏することによって、こんなにすごい経験をすることができた。今回の企画を振ってくれた、フランスのMezcal Production、温かく迎えてくれたPatrickにに大きな感謝。一緒に演奏してくれたMJU、ベトナムのミュージシャン、ダンサーにありがとう!

3/2 羽田に到着

飛行機に乗る前にタイガービールを2本。機内ではワインを飲んで、行きよりは機内で眠ることができた。

早朝6:50羽田到着。日曜日のせいか、道路は空いていて静か。ホーチミンの喧騒が嘘みたいだ。東京の空気が澄んでいると感じる。埃っぽくて少し喉をやられた。地下鉄に乗って我が家へ。

いやー!なんか平和!落ち着く!日本、サイコー!笑!

きっとこの平和な生活を続けていたら感じられなかったことなのだと思う。

500キロで走る新幹線が1分遅れただけで謝罪のアナウンスが流れる国、日本。クリーンでみんな標識通り歩いているし、電車だってちゃんと並ぶ。ここにずっといたらこれが当然だと思う。だからこそ、外に出なければ。いつも当然だと思うことがいかにありがたいことなのか。逆にいうと、平和に飼い慣らされて自分で考えたり動いたりできなくなってしまうだろう。

しばらくはこの居心地の良さを感じて、ゆっくりしたい。日本語喋りたい。お風呂入りたい。ぐっすり眠りたい。

日本で応援していてくれたみんな、本当にありがとう!

しばし羽を休めて、飛び立つ準備をします。

あ、まずは確定申告か苦笑。。。

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