かなり個人的な話になりますが、とても興味深い出来事があったのでシェアしたいと思います。
先日、家族同然におつきあいさせていただいていた、バンドネオンの生徒さんがお亡くなりになりました。
約4年間の癌闘病生活では、週に一度はご自宅へ伺って励ましました。
またその間のコロナ禍で、私が失業し、絶望的になっている時に「どうやったらこの先の人生を生き残っていけるか」を一緒に考え、知恵を授けてくださいました。
今できることは何かを前向きに、いつも笑顔で具体的に提案してくれたこと、本当にありがたかったです。
このつながりがなかったら、私はダメになっていたと思います。
数日前、その方の息子さんとお会いしました。
色々話すうち思い出話になり、家族の歴史をお聞きしました。
その中で「アダルトチルドレン」という言葉が出てきました。
アダルトチルドレン=虐待や育児放棄(ネグレクト)など機能不全家族の親の元で育ち、社会に出てから生きづらさを感じている人。
こうした親の元で育った子どもは、自己肯定感や自尊心が低い人になってしまう傾向があるそうです。
父は仕事人間で、子供たちに無関心だった。
もっと家庭に関心を持って欲しかった。
温かい言葉が欲しかった。
長い間、息子さんはこのことで悩み、大人になった今でも引きずっていると。
とても意外な言葉でした。
私は、こちらのご家庭に心から憧れていたからです。
薄っぺらい慰めや感情的なことよりも、ビシバシと解決策を打ち出してきてくれてそれを一緒に解決していく。
私が失業の辛さに、彼が闘病の大変さに、挫けそうになった時は励まし合い、笑い飛ばしてきました。
しかし、それぞれに対して余計な干渉はせず、お互いを尊重してきました。
ああ、こんなお父さんだったらなあ。
いつもそう思っていました。
なぜなら私の場合、精神的身体的虐待に加えて度を超えた過干渉、束縛を受けてきたからです。
常に感情的に罵倒され、支配されることで「アダルトチルドレン」化したわけなので、息子さんにとっては「無関心」に感じられる接し方が、私にとっては非常に心地よかったということになります。
同じ1人の人間に対しても、全く真逆の見方になるのだなあ。と、とても面白かったです。
最期まで笑顔で、やるべきことをきっちり終わらせて(確定申告とか笑)人生を生き切った。
超理系男子で、好奇心旺盛で、めちゃくちゃキュートな方でした。
島津明さん、84歳。3月13日に天国へ旅立たれました。
お疲れさま。
安らかに。
ゆっくりお休みください。
このきっかけで仲良くなった息子さんとは義弟、ということで笑、これからも仲良くさせていただこうと思います。
これも、お父さんからのプレゼントだね!
ありがとう!明さん!
アダルトチルドレンについて、結婚、家庭についてなど、先日はかなり盛り上がり、楽しくて有意義な時間を過ごしました。
この件についてもまた、書いてみたいと思います。